介護職が身体介護以外で利用者様のためにできること
こんにちは。介護美容 雫の三浦智恵美です。
介護福祉士、ケアビューティストをしております。
今日は身体介護以外の介護の仕事と、新たな3Kについてお話ししようと思います。
新たな3K
新たな3kとは
好奇心、クリエイティブ、クリーン や 感謝を分かち合える仕事、心がつながる仕事、感動できる仕事 などの言葉があります。
最近知った言葉でしたが、まさに私がデイサービスで働く中で感じてきたことでした。
その理由をお話ししたいと思います。
介護職におけるレクリエーションの重要性
前回、身体介護は介護の仕事の中で、1番大事だという話をしました。
その気持ちはずっと変わっていませんが、デイサービスで働いたことで、身体的な介護以外にも利用者様の役に立てることがあるんだということを知りました。
デイサービスのイメージはどういったものがあるでしょうか?
働く前の私のイメージは、言い方は悪いかもしれませんが高齢者の保育園といったものでした。
朝自宅まで迎えに行き、お風呂に入って、ご飯を食べて、ゲームや塗り絵をして、おやつを食べて、夕方自宅まで送り届ける。
実際の流れも大体こんな感じです。
デイサービスの目的は利用者様が自宅で自立した日常生活を送ることが出来るように支援することです。
私が働いていたデイサービスは病院が隣接しており、看護師も常駐していたため介護度の高い方もいました。
そういう利用者様にはやはり身体介護が重要になります。
独居の方や、ある程度のことは自分で出来る方も多く来られており、そういう方たちに介護士が提供するサービスはレクリエーションが重要になってきます。
レクリエーションとは
体操やゲーム(集団レクや脳トレ)、手芸や工作などの手作業のことです。
これらの企画を含め、準備や司会進行もする必要があります。
私がデイサービスに移動と言われたときは、このレクが嫌でたまりませんでした。
人前に立って話すことも苦手でしたし、利用者様が白けているんじゃないかと思っていました。
しかし初日でそのイメージはくつがえりました。
ほとんどの利用者様が本気になってゲームを楽しんでいて、とても生き生きとしていました。
職員の盛り上げ方もありますが、皆さんとても楽しそうでこれも介護の仕事なんだ!と思いました。
デイサービスでは物作りをすることも多く、その職場では毎月エントランスに飾る壁画やフロアの天井飾りを作っていました。
次の月に飾るものを一ヶ月かけて作るのですが、利用者様一人一人の認知度や状態に合わせて作業を分担していました。
デイサービスは通所なので、本人が行きたいという気持ちにならないと難しいです。
一つの作業をお任せすることで、デイに行く目的が生まれ、最後に出来上がった作品を見て、達成感や他の方と一緒に作ったという連帯感を感じてもらうことが出来たと思います。
折り紙や手芸、工作もよくしているレクです。こちらが提案するのですが、利用者様の方が上手だったり、やり方を教えてもらったりと学ぶことも多くありました。
細かい作業は難しかったり、苦手な利用者様には塗り絵をしてもらい、それを綺麗にレイアウトしてフロアに飾らせてもらっていました。
最初は『下手だし恥ずかしい』と言っていた方も、他の方に褒められたりすると嬉しそうでした。
こういったレクをすることで、デイの継続的な利用につながり家に閉じこもりがちだった方が、明るくなったり前向きになっていく姿を見れるのはとても嬉しいことでした。
家族様からお礼を言っていただくこともあり、介護の仕事をしていて良かったと思える瞬間でした。
あまり意識はしていませんでしたが、ハサミを使ったり折り紙を折ったりする行為自体が手のリハビリになったりします。
それをリハビリの先生から言われた時は、介護の仕事ってすごいなと思いました。
介護士として出来ることって、身体介護以外にこんなにたくさんあるんです。デイサービスで働いたことで、介護士の魅力やたくさんの可能性に気付くことが出来ました。
季節を感じることの出来る仕事
介護士をしていてもう一つ思うのは『 季節を感じることの出来る仕事 』 だということです。
どういうことかというと
初詣、節分、ひな祭り、花見、鯉のぼり、花火、月見、ハロウィン、クリスマス
たくさんの季節の行事を利用者様と一緒に楽しむことが出来ます。
デイに来ている方は、普段あちこちに出歩いている方もいれば、外に出るのは病院とデイだけという方も多くいます。
初詣やお花見は実際に外に行って写真を撮ったり、フロアの中を季節にちなんだ飾りにしたり、利用者様と一緒に季節の移り変わりを感じることが出来ます。
子供がいる方は別だと思いますが、私は介護の仕事をしだして、大人になってから初めて七夕の短冊を書きました。自分の生活にも潤いが出たなと感じています。
ここ数年はコロナの影響で、初詣も花見も行けていません。花見は送迎時に桜のある道を通ったりなどの対応もしていますが、車椅子の方はどうしても見えにくくなってしまいます。
今年は行けたらいいねとよく話していますが、難しいのかなと思います。車椅子の方にも楽しんでいただけるように職員と案を出し合いたいと思います。
介護職に興味のある方へ
デイサービスは楽しそうだけど、不器用だから自分は向いていないかも…と思う方もいるかもしれませんが、デイ向けに出版されている雑誌がありますし、スマホで『デイサービス レク』とか『デイサービス 手作業』と検索するとたくさん情報が出てきます。
YouTubeでも体操や折り紙などもわかりやすく解説されていますので、私も活用しています。
- 人と話すのが好き
- 介護職未経験だけど、興味がある。
- 夜勤はしたくない
こんな方には、デイサービスは初めての介護の職場としてはおすすめです。運転免許を持っている方は送迎に出れるので有利ですが、持っていなくても添乗が必要な場合があるので、必須ではありません。
私も持っていませんので。
ここまでデイサービスの魅力をお伝えしましたが、欠点もあります。デイは夜勤がありませんので、給料が低くなる傾向があります。
また夜勤がない分、パートの方が多く常勤で働くスタッフが少ない印象があります。もちろん全てではありません。私は常勤で働いていましたが、責任者含めて常勤は3人でした。
介護の仕事をしていると、男性でもこの方はデイサービスが向いているなと思う方がいます。でも家庭を持ったりすると、夜勤がある施設に転職したりということもあります。
今後、在宅介護が増えていく中でデイサービスの役割は大きくなっていきます。そのためにも介護職の処遇改善は必須になってくると思います。
今回は介護職として、身体介護以外で利用者様に出来ることをお話ししました。少しでも何かの参考になったら嬉しいです。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。